2014/09/04

アキアカネのマーキング調査

赤とんぼの文さんより
御在所山上公園の「ございしょ自然学校」で行われている
「アキアカネのマーキング調査」についてメールをいただきましたので
当ブログへ転載させていただきます。

藤内小屋ボランティア T

***********************以下、転載記事および写真です***********************

毎年夏休みの期間中に、御在所山上公園の「ございしょ自然学校」で、「アカトンボのふる里さがし」と銘打って行われている「アキアカネのマーキング調査」の押しかけボランティアとして、毎週登山で参加している文さんです。

真夏の暑い時期に3週も続けて登ると、少し楽にアルプスに登ることができると言うものです。肝心なのは、登りの脚力、悪場や下りのバランスとテクニック。そして忘れてはならないのが、危険を察知する注意力です。「真夏でも涼しい顔をして山に登る」ことを目指して、山で壊れない体を作っておきましょう。


ということで、アキアカネのマーキング。今年で43年目だそうです。一口に「赤とんぼ」と言いますが、国内には約20種の赤とんぼがいて、その代表格がアキアカネです。

アキアカネは、春、麓の田んぼに水が入ると孵化してヤゴになり、梅雨時に羽化してトンボになります。アキアカネにとって、25℃が適温と言われ、夏の暑さを避けるため、あるいは涼しい所で成長のスピードを調整して産卵時期を調節するため、などと諸説ありますが、大挙して山の上に上がり、群れ飛ぶ光景は、山屋だったら目にしたことがあるでしょう。

秋になるとアキアカネは麓へ下りていきます。そして10月以降の産卵の時期になって、どこまで広がって行くか。それを調べるために、夏の間に御在所に居たという目印、御在所の頭文字の「G」を翅に書いて放しています。

最初は少人数の有志で行っていたそうですが、今は観光客(もちろん山屋)のみなさんにも協力をお願いして、というか楽しんで頂いてます。大の大人も目の色が変わるからおもしろいですヨ!。

毎年夏の初めには30000頭を目標として始めるんですが、今年は天候不順で数も伸び悩み、先週やっと20000頭を超えたばかりでしたが、最終の土・日、熱心なお客さんがたくさん来てくれて驚異的な追い込みとなりました。私が登った土曜日も、観光客の皆さんの合計が1000頭を超えたのには驚きましたが、両日とも記録表いっぱいの50頭をクリアするばかりか、100頭超えも数組。最終的には26440頭となりました。ほんとうにありがとうございました。

けれども実は、その後が肝心なんです。夏の間御在所に居て、産卵するために山を下りていったトンボを見つけなくてはなりません。これは、自然学校のスタッフだけでは到底できないことです。多くの地域、多くの人数のみなさんに、このような活動があることを知って頂き、見つけて報告して頂くことが、広く情報を得る方法だと考えています。

今のところ、一番遠い所では、福井県敦賀市、そして愛知県吉良町、三重県松阪市から報告がありました。しかし、西の方からの報告がまだありません。アキアカネが飛んでいかないのか、それともマーキングの活動を知る人が名古屋を中心とする東海地区に限られているからなのか・・・・・。

産卵の時期は10月に入ってからですが、そこへ行く途中の通過点の情報があってもいいと思います。距離を伸ばすだけでなく、近距離圏内での目撃情報も重要です。目撃情報が多いほどトンボの飛行ルートなども分かってきて、初めて解明されるトンボの生態なども分かるかもしれません。つまり、大勢の皆さんに多くの場所でさがして欲しいのです。

自宅の近くや、遊びに行った先などで、赤トンボを見つけたら、注意して翅を見てください。赤で「G」と書いてあったら、「○月x日に、ドコソコで見つけたよ〜」と、ございしょ自然学校か御在所ロープウェイに連絡して頂ければ嬉しいです。

藤内小屋に集うみなさんやを始め、山屋のみなさんにも「自然大好き」の輪が広がっていくと嬉しいので、その入口として「G」マークの赤とんぼ(アキアカネ)探しというのもいいのではないでしょうか。トンボをさがしていれば、他の虫達を見ることもあるでしょう。身近な自然に目を向けてもらうことも「アカトンボのふる里さがし」の目的のひとつなんです。

日常が、自然界からドンドン離れる一方の今だからこそ、自然環境を肌で感じ、山と共生できる山屋が増えていけばいいなと思っています。

ございしょ自然学校
http://eccom.jp/school/school.html
059−392−3350

御在所ロープウェイ
http://www.gozaisho.co.jp/

***********************転載ここまで***********************

文さん、ありがとうございました!





4 件のコメント:

  1. 文さんです
    大変ご無理を言ってありがとうございました
    実は何年か前の9月、根ノ平峠で「G」が書かれたアキアカネを見つけたことがありました。産卵するためにどこまで飛んで行くか調べるための活動なんですが、私の中では、鈴鹿の山の中での移動も少し興味がある点です。
    もっとも、なかなか見つけられるものでもありませんが(笑)。

    ちなみに、鈴鹿の山界隈では夏になると山へ避暑に来るアキアカネですが、夏に東北へ行ってみると、陸前高田や大槌、そして盛岡あたりでは、真夏でもアキアカネが下界にいます。やはり気候が違うと生活も違うんですね。

    それでは、「G」目撃の情報をお待ちしています。

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  2. 文さん こんにちは。
    こちらこそご無理をお願いしありがとうございました。
    アキアカネ、御在所岳で見るトンボは赤トンボと思っていました。 ご指導して
    いただき先日も山上でトンボを見て「G」がついているかなと興味がわき見ていました。 
    街で出歩く時はオペラグラスを持って出かけ発見したいです。 お盆ごろ藤内小屋でクマゼミの鳴き声を聞きましたが考えられないことで、気候が変ですがアキアカネの生態がかわらないのを願っています。

                                            k

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  3. 藤内小屋のみなさん、山屋のみなさんこんばんは。
    山でヒルネをするのが大好きな 文さん です。

    赤とんぼに限らず、今までに御在所で見たことのあるトンボについてお話ししてみましょうか・・・。

    アキアカネはすでに掲載して頂いたトンボです。
    そのほかに・・・

    ノシメトンボ・コノシメトンボ : 翅の先が褐色なので見分けが付きます。
      ノシメよりもコノシメの方が、♂が鮮やかな赤に染まります。

    ミヤマアカネ : 翅の中程(先端近く)が帯状の褐色です。
      御在所よりもエチ川で見ることが多いです。

    ネキトンボ : 翅の根本が黄色いのでこの名が付いたそうです。
      御在所でも時々見かけ、秋が近づくと鼻先まで真っ赤に染まります。

    ナツアカネ : 姿形はアキアカネとあまり変わりませんが、染まると顔まで真っ赤です。

    そのほか、赤とんぼではありませんが
    ウスバキトンボ : 山と言わず、下界と言わず、8月の半ば頃から9月にかけて、至る所で群れ飛んでいます。甲子園の決勝戦の時に「赤とんぼが群れています」とかアナウンサーが言いますが、実はウスバキトンボだと思われます。
    毎年、熱帯から風に乗って飛来し、1ヶ月足らずで世代交代を繰り返しながら北上しますが、寒さが訪れると死に絶えるという、「いきなり」なトンボです。
    繁殖の北限は台湾あたりだそうです。

    オオシオカラトンボ : シオカラトンボに似ていますが、顔が黒いので見分けが付きます。成熟しない内は♂も♀もムギワラトンボと言われる黄色と黒の模様ですが、成熟するにつれ♂は青い粉を吹くように変化していきます。

    オニヤンマ : 誰もが知る黄色と黒の縞模様。日本最大のトンボです。山頂の池で時々羽化に出くわします。

    オオルリボシヤンマ : オニヤンマのサイズですが、黄色の代わりに空色の縞模様です。かなり縄張り意識が強いようで、よくオニヤンマを追いかけています。

    あと、糸トンボなども居ますが、こちらは研究不足です。ごめんなさい。

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  4. 文さんおはようございます。

    山行記録にコンパクトデジカメの写真が山行記録になりました。 

    今年のアカヤシオの季節に御在所三角点登り口の東にアカモノが咲く場所でウグイスを写して感激しましたが、数年前から花、キノコを写すのが多くなりました。  休憩時間が多くないと体力の衰えで山に登れないことです。

    トンボを教えていただき山の楽しみが増えて嬉しいです。

    今年の夏は天候不順で山のお誘いが流れましたが、来年は赤木沢の企画があり、視野外でしたが行けるうちと思っています。  

                                       k








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